「ミニチュア・シュナウザーがかかりやすい病気」

病気にかかる、かからないは個体差によりますが、一般的にミニチュア・シュナウザーがかかりやすいとされる病気は以下の通りです。

〈皮膚疾患〉
アトピー性皮膚炎/ハウスダストやダニ、カビなど、本来は病原菌を持たないはずの物質がアレルゲンとなり、皮膚や呼吸を通して体内に入って皮膚炎を起こす病気。とくに目や口のまわり、耳や脇の下、胸やお腹、四肢などの皮膚の柔らな部分を中心に、激しいかゆみを伴う湿疹ができます。症状や発症箇所、発症時期などには個体差がありますが、良化と悪化を繰り返して慢性化するのが特徴。

〈消化器系疾患〉
胆嚢粘液嚢腫/細菌感染や炎症によってゼリー状になった胆汁が胆嚢内にたまり、胆嚢が拡張していく病気。初期症状としては、食欲低下や嘔吐が報告されていますが、あまり症状が表に出ないケースもあります。進行すると胆道が閉塞して黄疸症状を起こし、さらに重症化すると胆嚢が破裂して腹膜炎や消化機能の低下を引き起こして重篤な状態となります。

〈泌尿器疾患〉
尿路結石症/結石は存在する場所によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石などと呼ばれます。結石の構成成分は、ストルバイトとシュウ酸カルシウムのいずれかがメインで、ほとんどの場合は膀胱結石ですが、尿道や尿管にもでき、ミニチュア・シュナウザーは遺伝的にこの病気になりやすいと言われています。症状としては、

尿路結石・尿道結石/血尿、排尿痛、排尿困難
腎結石・尿管結石/(片側)腹痛、血尿、(両側)腎機能障害

〈眼病〉
若年性白内障/目のレンズの役割を果たしている水晶体のたんぱく質が、白く濁ってくる病気。一般的に加齢にともなってみられる症状ですが、ミニチュア・シュナウザーの場合は、5歳以下で発症するケースも数多く報告されています。初期の場合は支障なく生活できるので、発見が遅れる場合も少なくありません。進行は原因や個体によって異なり、急激に視力が低下することもあれば、ゆっくり進行する場合もあります。物にぶつかったり、段差でつまずいたり、歩き方がぎこちなくなるなどの異変を感じたら、獣医師さんに相談を。

〈内分泌系疾患〉
糖尿病/人の生活習慣病としておなじみの糖尿病。犬の場合も近年増加傾向にあります。この病気は、肝臓から分泌されるインスリンが不足することで高血糖状態が続き、尿に糖が排出される病気です。インスリンは糖だけでなく、脂質やタンパク質の代謝にもかかわっているため、不足すると嘔吐や下痢を繰り返して昏睡状態に陥って命の危険を脅かす場合も。また合併症により、白内障などの感染症を引き起こしやすくなります。肥満体形や中・高齢犬、クッシング症候群や膵炎にかかっている場合、この病気にかかりやすいとされています。尿の量が増えた、水を大量に飲む、食欲はあるのに体重が減るなどの症状が特徴です。

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